宮脇賣扇庵(みやわきばいせんあん)は
文政6年(1823年)に創業した京都が本店の老舗の扇子屋さんです。
昭和34年、当時の皇太子殿下ご成婚の際には、祝の扇を献納されたそうです。
京都の本店以外には、東京の銀座にも店舗があり、私はそちらで購入しました。
(直営店以外にもデパート等でも取り扱いがあります)
お店に並んでいる扇子を見て、
「お店の左側にある扇子の方が、右側にあるものよりも全般的に雰囲気が良いな」
と言う事をボソッと言ったところ、
お店の方から、右の方に陳列してあるものの方が価格帯が手頃で、
左に行くほど高くなっていると教えて貰いました。
4,000円程度から並んでいましたが、8,000円を超えてくる辺りから、
並んでいて漂う雰囲気が違いました。
高い扇子の紙には銀箔が塗られていたり、
1つ1つ絵が手書きで描かれていたり、と言った違いがあるそうです。
私も最初は5,000円程度の扇子を買おうかと思っていたのですが、
パッと見た印象でとても違いを感じたので、結局11,550円の扇子を購入しました。
購入の際に同じ扇子が複数個在庫がある場合、それらを並べて見せてくれます。
絵が職人さんによる手書きのため、少しづつ雰囲気が違います。
絵が飛び出してきているように立体的に見えるものが良いとされているそうです。
実際に並べて比較してみると、同じコオロギが描かれていても、
顔の部分が描かれている位置が、ちょうど扇子の織り目の出っ張っている所に
上手く描かれている方が立体的に見えたりと、確かに違いを感じました。
老舗扇子店の職人さんがきちんと手作りで作っている扇子と、そうでないものは、
漂う雰囲気がやはり全然違いますね。
私が購入したもので、
取り分け気に入ったポイントの1つは、
柄の部分が長く、扇子面(紙の部分)がシャープで細く、
オフィスで使っていても野暮ったくなさそうに
感じた部分です。
こういったタイプの扇子を「短地(たんち)」と言うそうです。
逆に扇子面が広い一般的な物を「地長(じなが)」と言うとのこと。
お店で試しに扇子を扇いでいる時は分からなかったのですが、
お店の外に出て扇いでみると、とても良い香りがしました。
お店全体に香りが漂っているので店内だと分からないんですね。
この香りは、扇子面(紙の部分)の部分で隠れている竹の部分に
白檀(びゃくだん)や麝香(じゃこう)を元にした香りで香り付けをしているそうです。
匂いがもつのは1年程度と言う事で、
それ以後も香りを楽しみたい場合は、
匂い袋と一緒に扇子を保管することで、
その匂いが移っていきます、とのことでした。
「ちなみに扇子って皆さんどのくらいの期間、
同じものをお使いになられるのですか?」
と、聞いてみたのですが、
「うーん、本当にそれぞれですね~」
と言う答え。
平均的には2~3年くらい。
丁寧に使う物持ちの良い方だと10年くらい持つ方もいるし、
3ヶ月でダメにしてしまう方もいるそうです。
「紙なので水に濡らしてしまうとダメ出し、
無くしてしまう人とかもいるからね」だそうです。
扇子は消耗品で数本持っていても良いですし、
丁寧に作られた扇子を持っていない方も多いと思うので、
夏場のプレゼントにも良いと思っています。
男女同じ絵柄等もありますので、夫婦箸・夫婦茶碗ならぬ、
夫婦扇子で結婚のお祝い等で差し上げても、あまり他の人達からのプレゼントと被らなくて
良いかもしれないですね。
扇子では、宮脇賣扇庵の他には、白竹堂が老舗店なようです。
白竹堂は東京には店舗が無く、京都に4店舗を構えているのですが、
ネット通販でも購入できます。
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会社名:株式会社宮脇賣扇庵(みやわきばいせんあん)
【 京都本店 】
〒604-8073
京都市中京区六角通富小路東入ル 大黒町80-3
TEL : 075-221-0181 (代表)
FAX : 075-221-0439
営業時間 9:00~18:00(夏季19:00)
定休日:無休(特別休日:年末年始)
アクセス
・京都市営地下鉄烏丸線・東西線
「烏丸御池駅」下車 徒歩 約7分
・京都市営地下鉄烏丸線「四条駅」下車 徒歩 約10分
・阪急京都線「烏丸駅」下車 徒歩 約10分
・阪急京都線「河原町駅」下車 徒歩 約10分
・京都駅よりタクシーで約20分
【 東京支店 】
〒104-0061
東京都中央区銀座8-12-13 豊川ビル1階
TEL : 03-5565-1528
FAX : 03-5565-1529
営業時間 : 10:00~18:00
定休日 : 無休( 特別休日:お盆・年末年始 )
お取り寄せ・通販:あり http://www.baisenan.com/top.php
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